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¥ 29,117(税込)
残り 341 個
基本セット(レゴ付き)

・本体(toio) 
・別売りタイトル 1本
(「toio collection(トイオ・コレクション)」)
・LEGO® 10692 クリエイティブブロック 又は 相当品
・12月下旬頃にお届け予定です。

SOLD OUT
¥ 32,335(税込)
全部セット(レゴ付き)

・本体(toio) 
・別売りタイトル 2本
(「toio collection(トイオ・コレクション)」「工作生物ゲズンロイド」)
・LEGO® 10707 アイデアパーツ 又は 相当品
・12月下旬頃にお届け予定です。

SOLD OUT
¥ 28,037(税込)
基本セット(レゴ付き)

・本体(toio) 
・別売りタイトル 1本
(「toio collection(トイオ・コレクション)」)
・LEGO® 10707 アイデアパーツ 又は 相当品
・12月下旬頃にお届け予定です。

SOLD OUT
¥ 25,855(税込)
残り 0 個
初回限定 全部セット

・初回限定 本体(toio) 特別価格
・別売りタイトル 2本
(「toio collection(トイオ・コレクション)」「工作生物ゲズンロイド」)
・LEGO® 10692 クリエイティブブロック 又は 相当品
・12月下旬頃にお届け予定です。

SOLD OUT
¥ 21,557(税込)
残り 0 個
初回限定 基本セット

・初回限定 本体(toio) 特別価格
・別売りタイトル 1本
(「toio collection(トイオ・コレクション)」)
・LEGO® 10692 クリエイティブブロック 又は 相当品
・12月下旬頃にお届け予定です。

SOLD OUT
¥ 33,415(税込)
残り 0 個
全部セット(レゴ付き)

・本体(toio) 
・別売りタイトル 2本
(「toio collection(トイオ・コレクション)」「工作生物ゲズンロイド」)
・LEGO® 10692 クリエイティブブロック 又は 相当品
・12月下旬頃にお届け予定です。

SOLD OUT

toio 開発者インタビュー

First Flight限定で、6/1(木) - 6/30(金)まで先行予約販売中のtoio 。
※商品の詳細は、Productをご覧ください。

様々なメディアからも取り上げられ、おもちゃ、ゲームの枠を超え、新しい価値を生み出そうとしている。今回は、商品を生み出すまでの想いや、開発秘話を開発者本人から語っていただきました。

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前編:おもちゃ好きの開発者が、テレビから現実に遊びを引っ張り出した

「toio」って、いったい何ですか?

ーーーものすごく真剣に、対戦されてましたね!(笑)このtoioというのは、おもちゃ同士を対戦させて遊ぶものなんでしょうか?

田中: toioというのは、おもちゃ遊びを盛り上げる引き立て役なんですよ。

中山: 例えばプレイステーションというプラットフォームでは、プレイステーションという本体に、別売りのゲームタイトルを読み込ませることで、いろんなゲームを遊べるようになっていますよね。
toioも、toioコンソールという本体に、別売りのカートリッジを差し込むことで、いろいろな遊び方ができるんです。カートリッジによってtoioコアキューブというロボット台車の振る舞いを変えることができますし、toioリングを使ってtoioコアキューブを直接コントロールすることもできます。

アレクシー: 警官と泥棒に分かれて鬼ごっこをする「ケイドロ」という遊びがあるじゃないですか。仮にtoio用のケイドロのカートリッジがあったとしたら、泥棒役のtoioコアキューブを動かすと、警官役のtoioコアキューブがそれを自動的に追い掛けるようにするといったことができます。

中山: これまでのテレビゲームはテレビの中で完結していましたが、toioはゲームを現実世界に引っ張り出して遊べるおもちゃ、ということですね。
toioコアキューブの上に人形を載せて、自分の想像したストーリーを自分の視点で遊べる。さらに、コアキューブは自身の位置や向きを認識して自動で動けるので、空想の中でしかできなかった遊びを現実化できるわけです。

ーーー最近話題のAR(※1)では、コンピュータに現実を取り込んでそこに仮想のオブジェクトを合成したりしますが、toioは逆なんですね。

※1. AR=Augmented Reality:拡張現実。コンピュータやスマートフォンなどに映した現実の映像に対して、仮想の文字やキャラクターなどを合成するケースが一般的。

アレクシー: そう、現実を拡張しているわけですから、本当の意味でAugmented Realityです(笑)。
これまでは、おもちゃを手で持って動かすしかありませんでしたが、toioではリアルなモノが何らかのルールに従って勝手に動き出す。自分の想像していなかった出来事が起きるし、そういう出来事を自分で引き起こすこともできる。子どもはすごく燃えますよ。

製品化への長い道のり

ーーー後のtoioとなる「ソニーのおもちゃ」の開発は、2012年に始まったとお聞きしました。最初のコンセプトから、現在の形になるまでどのように変わってきたのでしょうか?

アレクシー: 実は、最初のコンセプトからまったく変わっていないんですよ(笑)。

ーーーあ、そうなんですか。

アレクシー: 元々のアイデアは、僕らの雑談から生まれました。田中がブロックのように組み立てられるスマホのアイデアを出してきたんです。

田中: 「ソニーっぽさ」を突き詰めたらどうなるかを考えて、組み立てられるスマホのアイデアを持っていったら、アレクシーからいきなりダメ出しを食らいました(笑)。「これは作り手の気持ちであって、子どもの気持ちではないでしょ」と言われて。じゃあ、おもちゃで遊ぶ人の気持ちになって、おもちゃの世界をより楽しくしようと考え始めたんです。

アレクシー: 30分ほどブレスト(※2)して、おもちゃの中に入ろうということになりました。何らかのセンサーを使って、おもちゃの位置と向きを仮想空間上に取り込んでモデル化する。そして、仮想空間で設定したルールに従い、おもちゃのモーターをコントロールして動かす。現実のおもちゃと仮想空間の間で、フィードバックがかかるようにするんです。

※2. ブレスト=ブレインストーミング。集団でアイデアを出し合うことによって相互の連鎖反応や発想の誘発を期待する会議方式。

田中: そういうコンセプトで試作品を作り、ユーザーテストで子どもたちに遊んでもらうと、どんどんハマってくれたんですよ。「これはやるべきだ」という確信を持ちました。

ーーー初期の試作品は、どのようなものだったのでしょうか?

田中: 2013年に、ソニーCSL(※3)のイベントで一般公開したんですが、やっていることは現在のtoioとほぼいっしょでした。

※3. ソニーCSL =Sony Computer Science Laboratories, Inc.,、ソニーコンピュータサイエンス研究所。コンピュータサイエンスの研究を行うソニーグループの研究所で1988年に設立された。アンドレ・アレクシーが所属。

アレクシー: ロボット台車が2個あって、それぞれの台車の位置と向きを認識できる。台車がもう1つの台車を追い掛けるとそれが勝手に逃げるとか、中心の機能としてはかわってないですね。
最初は、秋葉原で買ってきたジャンクパーツを田中が組み立てました。2013年に一般公開したものは、オリジナル基板を使っており、台車もちょっと小さくなりましたがそれでも今よりずいぶん大きかった。

田中: また、2013年の段階では、台車の位置と向きを認識するために、天井に設置したカメラを使っていました。

アレクシー: 子ども部屋の天井にカメラを設置するというのが、製品としてはありえないですよね。遊んだ子どもたちの反応はとてもよかったんですけど。

中山: 僕はこの時のデモをソニーCSLで見て「すごい!」と感心しました。半日くらい、ずーっとデモ機で遊んでましたよ(笑)。

ーーー中山さんは、この時点ではまだプロジェクトに関わっていなかったんですね。

中山: はい、イベントにはいち訪問客として参加したんです。デモ機の上にカメラが付いているのを見て仕組みはだいたいわかりましたが、一方で製品化は遠いだろうなとも感じました。

田中: あそこで、知られざる出会いがあったとは(笑)。

アレクシー: それからしばらく、製品化するためにさまざまな解決方法を探りました。ただ、製品化を優先すると、コンセプトがずれて本当に楽しい部分が犠牲になってしまったりしたんです。

田中: ソニーCSLでの一般公開のあと、僕は別の製品プロジェクトに移り、このおもちゃのプロジェクトーーー当時はToyAliveと呼んでいましたがーーーはアレクシーが個人で研究は細々と続けていたものの、プロジェクトとしては休止状態になりました。
その後、僕はシリコンバレーに留学したんですが、向こうで「日本で何をやっていたの?」と聞かれるたびに、この試作品の2013年に公開された研究の動画を見せていました。アメリカ人の受けもよかったし、「どうしてベンチャーを作らないの?」とか「出資するよ!」と冗談も言われました(笑)。それくらい可能性のあるプロジェクトだという自覚はありましたから、技術の進歩で課題が解決したらやるべきだと、ずっと考えていました。

2015年、ToyAliveプロジェクト復活

ーーーどういう経緯で、プロジェクトが再起動することになったんですか?

田中: 2014年、僕はSAP(※4)の立ち上げに関わっていました。これは、新しい事業アイデアを社内から集め、育成するためのプログラムです。いろんな人が交流したり工作したりできるよう、3Dプリンターやレーザーカッターを備えたメイカースペース「Creative Lounge」も作りました。このラウンジは、ソニー社員でなくても利用できます。

※4. SAP =ソニーの新規事業創出プログラム「Seed Acceleration Program」。既存の事業領域外の新しい事業アイデアを集め、育成することを目的に、2014年4月にスタートした。本サイト「First Flight」もSAPの機能の一つ。詳細はこちら。https://www.sony.co.jp/SonyInfo/csr_report/about/sap.html

田中: 僕がアレクシーの研究室に入り浸っていた時期があったんですよ。人が自由に交流できて、3Dプリンターも使い放題、何を作ってもいいよと言われました。その雰囲気がよかったから、ソニー本社でもこういう場を作りたかった。

アレクシー: 面白いアイデアを持っている人はたくさんいるんですが、アイデアを気軽に試すのが難しかった。手軽にプロトタイプも作れる交流の場は、すごく価値があると思います。

田中: Creative Loungeなどの環境が整い、さまざまな新規事業がSAPから生まれてきました。そうして、いよいよ自分の製品を作りたいという気持ちが高まってきたんです。
ToyAliveはたくさんの子どもに面白いと言ってもらえたし、自分でもいいものを作ったという自信がありましたから、これを形にしたかった。アレクシーに「まだ諦めてない?」と尋ねたら、すぐに「諦めてない」という返事が返ってきました。これが、2015年の12月です。
IoT(※5)の影響で、BLE(※6)などのチップも安くなっていましたから、現実的な価格帯で出せそうだという見込みも立っていました。この時点ではまだ技術的な課題は完全には解決していませんでしたが、アイデアは揃っていたのでほぼ行けそうだという自信はありましたね。

※5. IoT = Internet of Things(モノのインターネット)。パソコンやスマホなどの情報通信機器に限らず、すべての「モノ」がインターネットにつながること。

※6. BLE=Bluetooth Low Energy。無線技術Bluetoothバージョン4.0の呼称。それまでのバージョンと比べ、省電力・省コストで通信や実装を行うことを意図して設計されている。

ーーーそこでSAPが主催する社内オーディションにエントリーしたと。

田中: オーディションに応募したエントリーシートを見て、中山が「僕も前からこのプロジェクトをやりたかった」とやって来てくれました。

ーーー製品化を実現するために、中山さんがエンジニアとして果たした役割が大きかったそうですね。

田中: 僕やアレクシーは、研究のキャリアが長いので量産品を作るのはそんなに得意ではありません。10年以上、カメラ技術に携わり、製品を世に出すとはどういうことかを熟知したエンジニアが参加してくれたのは心強かった。

中山: 最初にデモを体験した時に、本当に楽しかったんですよ。これを製品にするのが僕の仕事、人生を賭ける価値のある仕事だと思いました。

田中: ソニーでは多くのプロジェクトが、放課後活動というかインディーズバンドみたいに有志が勝手に始めます。ソニーには、SAPオーディションという、審査を通るとそういった有志のプロジェクトに組織と予算を期間限定で提供する仕組みがあります。2016年3月に、第7回SAPオーディションを通過し、6月に正式プロジェクトとしてスタートしました。6月の時点では今のtoioより少し大きかったですが、そこからデザインと商品企画を練り込み、9月にはほぼ今の製品像が固まりました。

中山: 子どもたちにプロトタイプで遊んでもらっては、ダメなところを改良するということを繰り返しました。10回以上は作り直していますね。
キューブしかない状態で遊んでもらったら、「なんだかわからない」という声が聞かれたり、遊んでいる子がキューブを手で弾いたりすることまで想定した「ゲーム・プログラミングだけではなく、ロボット・プログラミングの要素まで入れる必要がある」ことなど、試行錯誤の連続でした。

> 後編『「つくって、あそんで、ひらめく」面白さを子どもに知ってほしい』へつづく

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後編:「つくって、あそんで、ひらめく」面白さを子どもに知ってほしい

ゲームの本質は、位置と向き、時間の3つ

ーーーtoioでは、キューブが別のキューブを追い掛けたり、紙でできた工作を載せると不思議な動きを見せたりします。あれはどうやって実現されているんですか?

中山: toioのタイトルには、それぞれカートリッジと専用のマットが同梱されています。マットには特殊な印刷がされていて、それをキューブの底面の光学センサーが読み取っています。

アレクシー: これによって、キューブの(マット上の)絶対座標を取得することができます。

田中: 2013年のプロトタイプでは、キューブの絶対座標を取得するために天井のカメラを使っていたわけです。

ーーーなるほど、キューブの絶対座標を取得することで、リアルなモノとデジタルなデータを一対一で対応させられるのですね。

アレクシー: はい。そして、ほとんどのゲームは、「位置」、「向き」、「時間」という3つの要素があれば成立します。
例えば、2人の人が会話するケースを考えてみましょう。2人が隣り合った位置に来て、向き合い、ある程度の時間が経過したら話し始めるということが、「位置」、「向き」、「時間」で表現できます。また、2つのモノがぶつかったかどうかという衝突判定も、「位置」、「向き」、「時間」の情報を元に行えます。

ーーーその3つの要素によって、遊びのルールを表現できると。

アレクシー: 鬼ごっこなら、キューブ同士がぶつかった時点で鬼が入れ替わるようにする。レースなら、各キューブの位置を取得して、一番早くラインを通過したキューブを勝ちにする。考えてみたら、当たり前のことなんですけど。

ーーーオフィシャルタイトル「工作生物ゲズンロイド(※7)」で作ることができる「めだま生物」の動きにはとりわけ驚かされました。1つのキューブに目玉の工作を載せて、もう1つのキューブを動かすと、目玉がずっともう1つのキューブを追い続ける様子が、まるで生きているようです。

※7. 動画掲載:toio 「工作生物 ゲズンロイド」紹介動画|toio "Papercraft Creatures - Gesundroid" Trailer

「めだま生物」は2:07あたりから
https://www.youtube.com/watch?v=SphUHrlj1Tk

中山: 各キューブからはコンソールに位置情報が送られています。コンソール上で計算を行うことで、キューブ同士がお互いの位置を認識しているかのように振る舞わせることができるんですよ。

ーーーキューブには、マットのパターンを読み取るための光学センサーしか付いていないのでしょうか?

アレクシー: いえ、ほかにもいろいろ付いてますよ。

中山: キューブには加速度センサーが付いていますから、コンコンとたたいたり、倒したりするとその情報も取得できます。

ーーー目玉が目標を追い続けるという動きをさせるためには、キューブの「向き」を認識する必要がありますよね。これはどうやっているのでしょうか?

田中: 実は、そこがポイントです。

中山: これに関して、ものすごく頑張りました(笑)。

アレクシー: 遊びを成立させるためには、キューブのどちらが「前」かという概念が必要になります。詳細はお話しできないんですが、これはtoioでしかできないことだと思います。

「遊びのプラットフォーム」が生まれた

ーーーコントローラが付属していますが、リング状というのはユニークですね。

中山: 元々、僕らはキューブを直接手で動かす遊び方を想定していました。ただ、コントローラを使ってキューブを操作しなければならないケースも確実に出てきます。そこで、ずっと握っているわけではなく、時々使うコントローラはどうあるべきだろうと考えたんです。ウォークマンやパソコンのVAIOをデザインした、弊社デザイナーの森澤有人にも加わってもらい、このリング状のコントローラを作りました。リング状なので使わない時は腕に掛けておくことができるようになり、両手を使っておもちゃを触れますし、床に置いた状態でも使えます。置いた状態で滑らないコントローラって意外にないんですよ。
カートリッジを抜き差しして、遊びのタイトルを入れ替えられる今の形も、子どもや親の反応から生まれました。

アレクシー: 実は最初の段階では、キューブしかありませんでした。

中山: キューブしかない状態で遊んでもらったら、「なんだかわからない」という声がけっこう聞かれました。そこで、カートリッジを入れるコンソールを出したところ、「ああ、ゲーム機のようなおもちゃなんですね」とわかってもらえるようになりました。親目線で、わかりやすい形態だったり、買いやすい価格に落とし込むために苦労しています。

ーーーコンソールとコントローラがあると、どんなおもちゃか自然と理解できると。

アレクシー: そこがメッセージとしてはすごく重要な点です。キューブだけだとスマホで操作するのかと思われますが、コンソールがあることで「画面がいらない」「スマホがいらない」おもちゃだと伝わります。

田中: 物理的なカートリッジではなく、スマホアプリからタイトルを入れ替えるようにしようかという意見もありました。ただ、スマホがないと使えないとなると子どもだけで遊べなくなります。それに、まだインフラが存在しない製品を世に送り出すには、こういう昔ながらのやり方が最適だろうと考えました。

アレクシー: (カートリッジにフーッと息を吹きかけながら)僕はこれがやりたかった。

ーーーそれってファミコンのカセットがうまく認識されない時に、みんな接点に息を吹きかけていたってやつですよね。今の子どもにはわかりませんよ!(笑)

「つくって、あそんで、ひらめく」ループを回す

ーーーtoio本体と合わせて「トイオ・コレクション」と「工作生物 ゲズンロイド」の2タイトルが発売されますが、こういったソフトウェアを他のメーカーやエンジニアが作れる環境を提供される予定はありますか?

アレクシー: はい。そこでtoioの「トイ・プラットフォーム」という言葉が重要になってくる。つまりtoioはあくまで、おもちゃを支えるためのプラットフォームなんです。他のおもちゃメーカーさんが作るキャラクターにtoioが命を与えることで、さらに面白くなるだろうし、そうやって広がっていくことを願っています。

中山 ですから、サード・パーティさんがこれからどんどん入ってくると思うんですけど、そのためにSDK(※8)は準備していく予定です。toioのプログラミングって、一般的なテレビゲームのプログラミングとはちょっと違うんです。現実世界でキューブを動かすわけで……。

※8. SDK= Software Development Kit(ソフトウェア開発キット)。ソフトウェアパッケージ、ゲーム機などに向けたアプリケーションの作成を目的とした、ソフトウェア技術者向け開発ツールのこと。

田中: 遊んでいる子が、キューブを手でパーンと弾いたりする(笑)。ゲーム・プログラミングだけではなくて、現実世界で想定外の振る舞いにも対応できるようにするロボット・プログラミングの要素まで入ってしまうんです。

中山: そういう、モニターのなかでは起こり得ない問題もクリアしたプログラミングを僕らは作ってきました。それらをSDKという形でまとめてお渡しするためにいま準備中です。

ーーー最近、世界的にプログラミング教育熱が高まっているように思いますが、toioはプログラミング教育ツールとしても使えるのでしょうか?

中山: 僕も8歳の息子にビジュアルプログラミング(※9)をやらせてみたりしました。ただ、いっしょにプログラミングすると子どもは「楽しい」と言ってくれますが、自発的にプログラミングを続けてもらうのは容易ではありません。コンピュータプログラミングは、画面をずっと見続けるという問題点もありますしね。リアルなおもちゃを使った体験であれば、作って、遊んで、閃くというループをうまく回せます。

※9. プログラムをテキストで記述するのではなく、絵や図形をドラッグ&ドロップといった簡単な操作で可能なプログラミング。子ども向けのプログラミング教室などでよく利用される。

アレクシー: 僕たちは、まず遊びをきちんと提供できるプラットフォームを作りたいと考えています。
遊びの本質とは何でしょうか? あるいは、人が楽しいと感じることとは何でしょうか?
それは、自分にチャレンジを与えて、それをクリアする達成感だと思います。
この前のおもちゃショーで、自分の子どもにtoioを体験してもらいました。ブロックで作ったおもちゃをキューブに載せてバトルしたんです。バトルで負けると自分の作ったものを強くしたくなり、キューブの前面に尖ったパーツをくっつけたりするようになりました。工夫する目的が生まれたのがわかりました。
toioは物理的なモノで色々な工夫を試しながら考えることができます。それは、プログラミング的な考え方の、第一歩とも言えるでしょう。作って、遊んで、閃く。このループをどんどん回すという原体験を子どもには身につけてほしいですね。ただ、それはあくまで親目線の話であって、子どもには純粋に楽しんでもらいたいです。

田中: toioの場合は、コンピュータが結果を判定して褒めてくれますから、工夫することにやりがいを感じやすいですね。子どもにチャレンジする気持ちがどんどん湧いてきたらいいなと思います。

アレクシー: 単に「プログラミングしましょう」とか「何か作りましょう」と言われても、課題がないとなかなかアイデアが出なくてやる気になれません。だけど、自分のやっている行為に対して、何らかの評価をもらえれば、自然に工夫しようという気になります。
もちろん、toioを使ったプログラミングツールを作りたいというパートナーが出てきたら、それも大歓迎ですよ。

ーーーテストプレイでの子どもたちの反応はいかがでしたか?

中山: 僕は先にも触れたタイトル「工作生物 ゲズンロイド」の開発も担当しています。キューブの目玉が追い掛けてくる様子を自分の子どもに見せたところ、桁外れに反応がよかったですね。もしかすると、これが楽しいのは自分だけかもしれないとも思っていたんですが、ちゃんと子どもにもウケてホッとしました。

田中: toioのプロジェクトが休止している間、僕とアレクシーには子どもが生まれたんですが、その影響は大きかったです。自分が面白いからこのプロジェクトを始めたのですが、身近な人に成果物を見せて反応が得られたことで間違いないという確信に変わりました。そして、それをちゃんと世の中の人にも見てもらって、改良するというサイクルを何度も繰り返して、練り上げてきた自信があります。

中山: もちろん、ボツになったアイデアもいっぱいあります。「面白いでしょ!」と出した自信作が、親にはウケたけど、子どもにはさっぱりウケなかったり。

田中: お客さんとも触れ合いながら、自分たちの価値観をチューニングしてきました。

ーーーキューブがくるっと回ったりする動きもとてもコミカルですが、これは子どもたちの反応を見て調整したのでしょうか。

中山: キューブには、高回転でトルクのあるすごくいいモーターを使っていますが、それだけではなく、気持ちよく振り向く動きを表現するために、かなり複雑な関数を使ってモーターを微妙に制御しています。

田中: 最初の頃は全体的に動きがもっと速かったですね。

中山: キューブの動きが速すぎると、子どもは手を出さなくなってしまうんですよ。見ているだけで終わってしまうんです。僕らとしては、見ているだけでなく、手を出しほしいんです。尺取り虫を止めてみたり、めだま生物を倒してみたり。

アレクシー: おもちゃとの間に距離を取ってほしくありません。一番いけないのは、子どもが椅子にどっしりと座って、遠くから眺めてしまうこと。「どんどんいじっていいんだ」と子どもに思わせるのが、僕たちの仕事です。
toioにはここでお話ししなかった機能もまだまだありますし、いろいろなパートナーと組んで遊び方のバリエーションを増やしていきたいですね。

toio 予約販売は6月30日まで
一般販売より先に "いち早く「toio」を手に入れるチャンス" !
ご予約はこちらから
https://first-flight.sony.com/pj/toio


toioプロジェクトチーム プロフィール

田中章愛(たなか あきちか)
toioプロジェクトリーダー/ハードウェアプロトタイプ

2006年・筑波大学大学院修了、同年よりソニー(株)入社。2013年~2014年スタンフォード大学訪問研究員。
機械・メカトロニクスエンジニアとして協働型ロボットやエンターテイメントロボットの研究開発や留学での研究活動を経て、2014年よりソニーの新規事業創出プログラム(SAP)の立ち上げ・運営に携わり、ハードウェア製品のプロトタイピング・商品化・事業化に従事。
toioの企画・開発を試作段階から担い、同プロダクトは2016年にSAPが主催する社内オーディションを通過。以降はプロジェクトリーダーとしてtoio事業を牽引している。
中山哲法(なかやま てつのり)
toio製品企画・開発リーダー/ ソフトウェアプロトタイプ

2006年・北海道大学大学院 理学研究科 数学専攻修了、同年よりソニー(株)入社。
組み込みソフトウェアエンジニアとして、多岐にわたるデジタルイメージング製品群の開発に従事。特に有線・無線通信制御を得意とし、それらを用いた新機能のプロトタイプ・新規カテゴリ商品の立ち上げを担当。
2016年にSAPが主催する社内オーディションを通過。本プロジェクトでは製品企画・開発リーダーとしてtoioのトイ・プラットフォームを構築している。
アンドレ・アレクシー(Alexis André)
toioコンセプト発案・UX開発

2004年・東京工業大学コンピュータサイエンス(機械学習)修士過程終了。2009年・東京工業大学大学院コンピュータサイエンス博士課程修了(コンピュータグラフィックス/コンピュータビジョン/インターフェイス) 。2009年よりソニーCSLアソシエイト研究員。
デジタルネイティブ世代にも通用する娯楽を確立することを中心テーマとして、新たな創作活動を探求。オープンリール・アンサンブルから三宅一生プロデュースの青森大学男子新体操部に至るまで、数々のアーティストらとコラボを行っている。
toioには田中章愛と共に試作段階から携わってきた。
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